photonの見解 —2002年4月30日の日記に関連して
NHKスペシャル「奇跡の詩人」について
私はこの番組を見ていなかったが、録画を提供してくれる人がいて、見ることができた。
番組の内容は、
「11歳の少年・日木流奈さんが脳障害を克服し、
お母さんの補助を受けて文字盤を指差すことによって文章を綴り、出版している」
というものである。
流奈さんは自分の意思で文字盤を指しているのか?
この番組の中で、流奈さんが文字盤を指す時、お母さんは彼を背後から抱きかかえていて、
お母さんの右手は文字盤を持ち、お母さんの左手は流奈さんの左手を持っている。
そして、お母さんは右手の文字盤を激しく動かして、流奈さんの左手に打ち当てている。
このように文字盤の方を動かしてしまっては、流奈さんが自分の指したい文字を指すことは、到底不可能だ。
その上、流奈さんが眠り始めた時でさえ、このような文字盤による「執筆」は止まらない。
流奈さんの人格は、完全に無視されているようだ。
お母さんの自作自演?
私の推測に過ぎないが、このお母さんは、わざと他人を騙しているのではなく、
狂気の淵に沈んでいて、自他の区別がつかなくなっているのではないか。
そのような環境で育ってきた流奈さん自身も、常にお母さんと一体化していて、
自我が育っていない可能性はある。
現状のままであれば、この母子はそれなりに幸せなのかもしれない。
でも将来、もしお母さんが先に死んでしまったら、
残された流奈さんはどうやって意思を他人に伝えればよいのだろう?
流奈さんの人権を尊重するなら、このように介助者に依存した文字盤ではなく、
流奈さんの症状に合った意思伝達装置、あるいは会話補助装置を使わせてあげるべきだと思う。
その他の問題点
以下のような点が、インターネット・マスメディア・国会などで話題となった:
- NHKが、ドキュメンタリーとしては拙過ぎる番組を放送してしまった
- 公共放送であるNHKが、一出版社の本を宣伝しているように見える
- NHKが、ドーマン法という、多くの専門家に問題視されている訓練法を、無批判に紹介している
- ご両親が、流奈さんを学校へ通わせず、義務教育を怠っている
- ご両親が、流奈さんの妹さんに対して、過剰な我慢を強いる虐待をしているように見える
- ご両親が、流奈さんに痛みを伴う訓練法を24時間続けさせたり、深夜まで「執筆」させたりするのは、
虐待しているように見える
- お母さんが、ある新興宗教に関わっていて、
流奈さんの文章の中に、その宗教特有の用語が頻出しているらしい
- お父さんは仕事を辞め、流奈さんの「執筆」・「講演」活動が一家の主な収入源らしい
7、8については、真偽がどうであれ、他人がとやかく言う筋合いはないと思う。
1、2、3については、私はテレビを見ないので関心はない。
しかし、4、5、6、特に、虐待の疑いについては、ぜひ児童福祉関係機関の人に調査して欲しい。
金城武さんの日記の真意
これまでの日記の文体から推測すれば、
「ぎゃは」のような笑いの表現は、皮肉を言うときではなくて、むしろ、本心を書いたときの照れ隠しに使っているし、
番組を批判したければ、わかりにくい皮肉ではなく、もっと素直な方法で表現すると思う。
つまり、武さんはこの日記で、番組に対する感動を率直に書いただけだ、と私は推測している。
この推測が当たっているかどうかは知る由もないが、
いずれにしても、武さんはこの番組を見て何らかの衝撃を受け、日記に書かずにいられなかったので、
サイトを止める挨拶ついでに、日木流奈さんの名を挙げたに過ぎないのだろう。
サイトを止める理由は、翌日の日記に書かれているとおり、単に忙しいから、案が浮かばないから、
また私の勝手な想像では、もう飽きたからだと思う。
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